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マスティハとは——世界でただひとつの島が育てる「木の涙」の話

ギリシャの東、トルコ沿岸にほど近いエーゲ海に、ヒオス島という島があります。マスティハ(mastiha)は、この島の南部だけで採れる、マスティックの木の樹脂のこと。幹に浅く傷をつけると、透明な雫がゆっくりとにじみ、夏の陽のなかで結晶になります。島の人々はこれを「木の涙」と呼んできました。

二千五百年、求められつづけた香り

マスティハの歴史は古く、古代ギリシャの文献にもその名が登場します。地中海世界では香りの源として、また暮らしの中の小さな贅沢として、長いあいだ大切に扱われてきました。中世には貴重な交易品として島の運命を左右し、いまもヒオス島のマスティハ栽培の文化はユネスコの無形文化遺産に登録されています。

なぜ、ヒオス島だけなのか

不思議なことに、マスティックの木自体は地中海の各地に育ちますが、香り高い樹脂がまとまって採れるのは、世界でもヒオス島の南部だけ。土壌、海からの風、夏の乾いた気候——いくつもの偶然が重なって、この島だけの恵みになりました。だからこそ、ヒオス島のマスティハはEUの原産地名称保護(PDO)に認定されています。

味と香り——「静けさ」に近い味

マスティハの香りを言葉にするのは、すこし難しいことです。松のような清涼感、かすかな柑橘、そして森の朝のような澄んだ余韻。甘さに頼らない、輪郭のはっきりした香りです。強く主張するのではなく、飲むひとの呼吸をゆっくりにさせる——私たちはそれを「静けさに近い味」と呼んでいます。

MASTRYのマスティハ

MASTRYは、このヒオス島産PDOマスティハを、日本のやわらかな湧水に溶かしたスパークリングウォーターです。砂糖不使用、アルコール0.00%。お酒を飲まない夜にも、妥協のない一杯を——その答えを、二千五百年の香りと日本の水の出会いに求めました。詳しくはブランドストーリーもご覧ください。

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